3月
違和感をそのまま 着込んでしまったような 3月が終わろうとして まだ、これまでに ただの一つだって うまく さよなら のできたものがないことに ふっと笑ってしまう
‘さよなら’ 人に ものに 街に 建物に 自分に 今に 言わなくちゃいけない 境目の中途半端なこの季節は むずむずとして なるべくそのことに気づかないように 過ぎ去りたい
‘さよなら’ あと何度くり返して ‘さよなら’ あと何度受け入れて ‘さよなら’ あと何度立ちどまれば いいのだろう
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